中国遼寧省朝陽市建平県に伝わる切り絵細工「建平剪紙(せんし)」は、力強く大胆で、素朴ながら生き生きとした作風が特徴。下絵を使わず、伝統的な文様や民間伝承を題材に、自在にはさみを動かして作品をつくり上げる。遼寧省の省級無形文化遺産に指定されており、地域の民俗文化を今に伝えている。

建平剪紙の代表的伝承者である楊智宏(よう・ちこう)さんは1972年生まれ。幼い頃から地元の切り絵職人の影響を受け、技法を学んできた。99年に本格的な創作活動を始め、伝統的な技法や民俗文化の特色を守りながら、現代の美意識も取り入れ、構図の工夫や題材の拡充を重ねて独自の作風を築いた。現在も地元で創作を続け、伝統的な民俗に加え、現代の暮らしを題材にした作品も手掛けている。
