このほど、中国国家級無形文化遺産に指定されている瀋陽北市摔跤(シュアイジャオ)が老北市観光地で上演された。柔と剛、動と静が織り交ぜられ、観客はその技の一つ一つを通じて、中国伝統武術文化の魅力を堪能している。
北市摔跤は単なる格闘技とどまらない。百年にわたる継承の過程で「説口(せっこう:掛け声芸)」が取り入れられ、選手たちは組み技のステップを踏みながら韻を踏んだ台詞を発する。審判も技の解説にユーモアを交え、会場の雰囲気を盛り上げる。こうした特徴から、北市摔跤は「武相声(相声:中国の伝統的な話芸の1つで、二人で演ずる相声は日本の漫才の形式に近い)」とも呼ばれ、演技的要素と実戦的要素を兼ね備えたユニークなスタイルを確立している。